第2章:振動数と意識の関係
前章において、あらゆる存在は「固有振動子 v」「波動 f」「見かけの運動量 p」という三要素から構成されるとした。今回は、その中でも最も中心的な「v(振動子)」が人間の意識に与える影響を考察する。 つまり、「意識」とは何か、「気づき」「集中」「感情」「拡張された感覚」などは、v の変動として記述できるのではないかという観点から議論を展開する。
1. 振動子 v と主観の関係
振動子 v が人の主観的体験に影響を与えるという仮説は、古代から直感的に語られてきた。「波長が合う」「気が合う」「周波数が合う人」という言い回しは、科学的根拠のない表現でありながら、実際の体験として広く共有されている。 本理論では、これを物理的に正当化する枠組みを与える。
v が高い状態では、意識は高揚し、時間の流れが速く感じられ、思考が加速し、空間の広がりを感じる。これはいわば「意識の覚醒状態」に近く、創造性・直感・理解力が増す。
一方、v が低い状態では、感覚は鈍化し、時間がゆっくりと進み、空間は閉塞的に感じられる。抑うつや疲労状態がこの典型である。v の低下は、自我の収縮、外界との断絶として表れうる。
2. 精神状態とvの相関モデル
v の高低をもとに、主観的意識の状態を以下のように分類できる。
- 高振動状態(v↑): 直観的、全体把握、愛や共感、創造性、非時間的・非局所的意識
- 中振動状態(v→): 論理的、分析的、日常意識、集中、理性的判断
- 低振動状態(v↓): 恐れ、不安、怒り、抑うつ、記憶の固着、時間的束縛
このように、v の状態は意識のスケール、方向性、情報の受信感度に直接影響しており、v を制御・変動させることは、意識の質そのものを変容させる行為となる。
3. 気分とv:体感の変化の仕組み
実際、私たちは日常的に v の変化を体験している。気分が良いときは、景色が明るく、色彩が豊かに感じられ、音楽は美しく響く。これは五感が拡張された状態であり、外界の情報に対する感受性が高まっている証拠である。 逆に、疲労や怒り、抑うつ状態では、視野が狭まり、音はノイズに聞こえ、感情的反応は鈍くなる。
これは単に心理的・生理的な現象ではなく、存在の振動数(v)の変化によって説明できる現象である。v の上下が感情、知覚、認知のすべてを変容させていると捉えることで、精神と物理の新たな統合的解釈が可能になる。
4. 意識状態のスペクトルとスケーリング
さらに興味深いのは、v の変化が線形ではないという点である。つまり、v が2倍になったからといって、知覚や思考が単純に2倍になるわけではない。 v の変動はスケーリング構造を持ち、ある臨界点を超えると「気づきの質」が非連続的に変化する。
これをモデル化するなら、意識状態はスケーラブルな多次元空間の中で「拡張と収縮」を繰り返していると表現できる。 低v領域では自我が強く、記憶や感情の繰り返しに囚われる傾向が強いが、高v領域に入ると「今・ここ」に統合された広がりの意識状態が出現する。
5. vの可変性とその制御
人間は生理的・心理的・環境的な要因によって v を変動させるが、その変化を意図的に制御する技術が「瞑想」「音楽療法」「呼吸法」「薬物」「神秘体験」などである。
このようなテクニックは、実際にvを増幅させることで、意識の次元や感覚の解像度を拡張していると解釈できる。つまり、精神性の向上とは、「v の制御技術の習得」であるとも言える。
本理論では、このような意識状態の物理的根拠を振動数 v の変動に求め、主観的・宗教的・芸術的現象までも統一的に記述しようと試みる。
結語:v=意識の本質
本章では、固有振動子 v が人間の意識、感情、思考、知覚にまで深く関係していることを明らかにした。 意識の本質は、静的な物質や構造ではなく、絶え間ない「振動」として捉えられるべきであり、 v の状態こそが、主観的宇宙のすべてを決定している。
次章では、この v を介した「観測」と「現実の確定」というテーマに進み、 「なぜ観測によって世界が変わるのか」という量子論的問題に挑戦する。
(つづく)
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